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岩井 保則; 山西 敏彦; 大平 茂; 鈴木 卓美; 洲 亘; 西 正孝
Fusion Engineering and Design, 61-62, p.553 - 560, 2002/11
被引用回数:15 パーセンタイル:65.5(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留法を採用した水素同位体分離システム(ISS)は核融合炉の燃料循環システムを構成する中核機器の一つである。国際熱核融合実験炉ITERのISS設計にあたり、設計検討上必要な体系的データ取得を目的とした深冷蒸留実験を実施した。得られた主な結果は以下の通りである。(1)ISS設計のキーパラメーターである理論段相当高の値は、実験から5cmと評価した。この値はITER-ISSの設計に採用された。(2)ISS制御ツールとしてレーザーラマン分光法を用いた高速遠隔多点水素同位体分析システムの開発を進め、水素同位体6成分(H2, HD, HT, D2, DT, T2)を1分以内に分析限界1000ppmの精度で分析できることを実証した。本システムの長期間信頼性は、2年間に渡り機器故障なく使用できた実績により確証した。(3)ISS動作評価コードを実験結果と比較検討を行うことで改良し、蒸留塔の動特性を模擬することに成功した。一連の実験を通し、ISSの設計手法及び運転手法を確立した。